「契約解除」と「解約」は、契約書の中で割と混在して使われることが多いと感じます。私の中では、以下のように区別しています。
- 契約解除:相手方が契約違反をしたり相手方の事情で契約を継続できない状況になった場合に、相手方に解除通知をして契約を終了させること
- 解約:特に理由は必要なく、一方の当事者が契約を終了させたいときに、所定の猶予期間をもって相手方に解約通知をして契約を終了させること
なお、契約解除の場合は、契約が継続できないことにより自分に損害が発生することがありますので、併せて損害賠償請求を行うことができる(逆に解除された側は解除者に対して損害賠償請求できない)旨を明記するのが良いと思われます。
他方、解約の場合は「所定の猶予期間」が重要になります。たとえば「解約の際は60日前までに相手方に書面で通知」という条件の場合は、60日を下回る期間での通知は不可です。ただし契約によっては、猶予期間に満たないタイミングでの通知であっても、その不足期間分の契約金額に相当する補償金を支払って解約できると規定されているものもあります。