今日は、前回の記事の中で例に挙げた「及び」「並びに」「又は」「若しくは」の使い方について紹介したいと思います。
- A 及び B: AとBを単純に同列でつなげます。「A 並びに B」でも良さそうですが、「及び」が使われない文には「並びに」は使えないとされています。ちなみに、CをABの後につなげる場合は「A、B及びC」とし、「及び」は最後の接続に使います。
- A 及び B 並びに C : 「(A and B)and C 」という意味です。AとBは同列につながり、更にそれらのかたまりとは別のカテゴリ、又は上位のカテゴリのCをつなげるときに「並びに」を使います。たとえば「ツキノワグマ及びヒグマ並びにサル」の様になります。
- A 又は B: AかBのいずれかという意味です。
- A 又は B 若しくは C:「A or (B or C)」という意味です。「及び」「並びに」では「並びに」が上位にきましたが、「又は」「若しくは」では逆に、「又は」の方が上位にきます。たとえば「サル又はツキノワグマ若しくはヒグマ」の様になります。
以上は比較的単純な例ですが、契約書には「及び」や「又は」が多用されており、更に「並びに」「若しくは」が加わると一度読んだだけでは理解できず誤用しがちですので、割と神経を使う言葉です。